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地域一番店になるために必要な7つの戦略

2025/05/26最新の運営方法とは?

「どうすれば、地域で選ばれる店になれるのか?」
これは、多くの中小企業経営者にとって最大の関心ごとです。価格競争でも、大手チェーンとの体力勝負でもなく、「あの店がいいよ」と自然とお客様から選ばれる存在になる――それが、地域一番店の真の姿です。

私たちは、数多くの企業支援を通じて、実際に「地域一番店」へと成長した事例を見てきました。その経験をもとに、7つのポイントに整理してお伝えします。

1. 地域顧客を知り尽くす「情報資産」

まず大切なのは、顧客理解の深さです。

  • 誰が来ているか?(年齢層、男女比、地域)

  • なぜ来てくれるのか?(価格、接客、利便性)

  • なぜ来なくなるのか?(不満、競合、飽き)

POSやアンケート、LINE登録者の属性データなどを分析し、自社の強みと機会を明確にすることが第一歩です。

2. 選ばれる「理由」をつくるUSP(独自の強み)

地域一番店は、価格ではなく「理由」で選ばれます。
そのためには、他店と比べて「ここにしかない価値=USP(Unique Selling Proposition)」を明確に打ち出す必要があります。

例:

  • 飲食店:◯◯産の無農薬野菜だけを使った家庭料理

  • 美容室:カウンセリング60分で人生を変える提案

  • 工務店:10年後のメンテナンスコストまで可視化


3. お客様の声を「見える化」する

現代は“信頼”で選ばれる時代。
自社の強みを第三者の声で伝えることが、集客・信頼獲得につながります。

具体的には:

  • Google口コミの取得と返信

  • 店内・チラシ・ホームページへの「お客様の声」掲示

  • 事例紹介や体験談(ビフォーアフター)の発信


4. 「感情で選ばれる」ストーリーづくり

人は「理由」ではなく「共感」で行動します。
あなたの想いや、創業ストーリー、挫折や挑戦のエピソードを発信することで、ファン客が生まれます。

ホームページやSNSで使える例:

  • 店長の想い

  • スタッフ紹介とその人の人柄

  • 地域との関わり(ボランティア、地元コラボ)


5. 一番店に必要な「仕掛けと習慣」

戦略は1日では成果が出ません。
地域一番になる企業は、「仕組み」で勝っています。

たとえば:

  • 毎月のイベント(誕生月特典、◯◯の日キャンペーン)

  • スタッフによる1日1回のお客様フォロー

  • 来店理由を記録し、再来店の仕掛けづくり(DM、LINE、手紙)

これらを「マニュアル化」し、誰がやっても結果が出る仕組みにすることがポイントです。


6. 経営数字を「見える化」し、未来を描く

売上だけでは、地域一番店はつくれません。
利益・回転率・リピート率・粗利率・客単価など、経営の体質改善が必要です。

私たちは、「経営レントゲン」や「利益拡大ピラミッド」を使って、どこを改善すべきか一目でわかる仕組みを提供しています。

  • 利益を生まない商品をやめる

  • 回転の早い商品を前面に出す

  • リピーター率が高い客層に絞る

こうしたデータ経営が、持続的な「地域一番化」を実現します。


7. あなたの店の未来像を、チームで共有する

最後のカギは「チーム化」です。
一人で頑張っていては限界があります。全スタッフが、「うちの店は◯◯を目指している」と語れる状態をつくることで、行動と結果がそろってきます。

  • 月1回の社内勉強会

  • 数値目標とその進捗の共有

  • 表彰制度、報奨金などの制度設計

 

 

地域一番店になれない店の共通点【5つの落とし穴】

「一番店になるぞ!」と意気込んでいても、実際には空回りしてしまう店舗も少なくありません。
ここでは、私たちが現場で数多く見てきた“地域一番になれない店”の共通点を5つに整理してお伝えします。

1. 「商品がいい」だけで集客できると思っている

味がいい、性能が高い、仕入れにこだわっている――確かに素晴らしいことですが、それだけでは選ばれる理由にはなりません

理由:

  • お客様は比較できません(味・品質は“違い”が伝わらない)

  • 価値が伝わらなければ、価格勝負になります

  • 「うちの商品はいい」と自分目線になっている

成功する店舗は、「お客様目線」で価値を伝えています。
たとえば「子ども連れでも安心して来られる設計」や「10分でランチが出るスピード感」など、**“体感できる違い”**を明確にしています。


2. チラシやSNSをやっているが「売り込み」ばかり

折込チラシやInstagram、LINE公式などを活用していても、反応が鈍い店には共通点があります。それは「一方的な発信=売り込み」に偏っていること。

  • 「キャンペーン開催中!」

  • 「新商品登場!」

  • 「◯円引き、今だけ!」

これらは情報としては正しくても、感情を動かしません
一方で、地域一番店は「ストーリー」や「人柄」を発信しています。

例:

  • 「常連さんの声から生まれた◯◯メニュー」

  • 「開業当時、初めて来てくれたお客様の話」

  • 「店主の想いを綴った手書きメッセージ」

「自分ごと化」される発信をしていないと、選ばれ続ける店にはなれません。


3. 数字を見ていない経営

一番店になれない店に多いのが、「感覚経営」だけで走っているケースです。
以下のような状況が続くと、じわじわと経営体力が削られます。

  • 月末に利益が出ているかどうかを見ていない

  • 客単価や回転率の変化に気づいていない

  • 原価や人件費のコントロールがされていない

「忙しいけど儲からない」と感じるのは、数字のレントゲンを撮っていない証拠です。
地域一番店になるには、数値で仮説と検証を繰り返す習慣が必須です。


4. スタッフ任せ・運任せの現場

  • 教えてもすぐ辞める

  • やる気に波がある

  • 接客レベルがバラバラ

こうした店舗では、店主が「人がいない」「最近の若者は」と嘆きがちですが、根本は**“仕組み”がないこと**にあります。

地域一番店は、以下を徹底しています。

  • 業務マニュアル・動画化

  • 1日5分の朝礼で理念と数字の共有

  • 「ありがとうカード」などの承認文化づくり

人に依存せず、「仕組みで再現性をつくる」ことが、安定したサービス品質と継続成長を生みます。


5. 「目先」の対策ばかりで、未来を描いていない

売上が落ちた → 値引き
人が来ない → チラシを増やす
忙しい → アルバイトを追加

こうした対応は、いずれも“その場しのぎ”であり、根本改善ではありません。
地域一番店は、3年先・5年先を描いて行動しています。

  • 理想の未来像を社内で共有

  • 客層を育てる教育発信

  • スタッフを採用・育成する仕組み整備

未来に目を向けられない店は、いずれどこかで限界が来てしまいます。

 

私たちが提供する支援メニュー

1. 経営レントゲンテンプレート

現状の問題点が一目で見える、経営診断シート

  • 売上・利益・回転率・粗利率・リピート率などを図解

  • 自社のどこがボトルネックなのかを「見える化」

  • 数値で優先順位をつけ、改善ポイントを明確に

→「感覚経営」から「根拠ある経営」へ転換できます。


2. 利益拡大ピラミッド

利益が残るビジネスモデルを段階的に構築する図解

  • 価格戦略・粗利率改善・固定費コントロールなどを整理

  • 「どの層を厚くするか」で利益体質を強化

  • スタッフと共有しやすい設計

→経営会議や社内共有資料としても活用できます。


3. 地域一番の販促カレンダー(月次スケジュール)

12ヶ月の販促企画と運営の流れを定型化

  • 季節イベント×来店動機を組み合わせた仕掛け設計

  • SNS・LINE・チラシの連携方法もセットで解説

  • 反応率を測定し、PDCAを回すための記録欄付き

→毎月「次に何をすればいいか」が明確になります。


4. ビジョンマップ&3カ年計画フォーマット

夢と数字をつなぐ、未来設計のフレームワーク

  • 目指す将来像を「売上・人員・商品・仕組み」で可視化

  • 3カ年のPL(損益)、BS(財務)、CF(資金繰り)を整備

  • 金融機関提出にも使えるレベルで資料化

→計画に基づいた資金調達・設備投資もスムーズに。

【事例1】地方の個人飲食店:LINE活用と商品設計で売上1.4倍

Before:
ランチ来店数が減少。リピーターが少なく、集客はチラシに頼りきり。経営者はSNSが苦手で、LINEは導入したものの機能を活かせていない状態。

支援内容:

  • LINE登録特典と誕生日クーポンのテンプレート導入

  • 「1日10食限定」商品戦略とPOP改善

  • 月次販促カレンダー導入と反応率分析

After:

  • LINE登録者が3ヶ月で500人→月10万円以上のリピート売上

  • 限定商品が常に完売し、「売り切れる店」へブランド転換

  • 月商130万円→180万円へ、粗利率も向上


【事例2】中堅建設会社:財務見える化と採用力強化で黒字転換

Before:
売上は安定しているが、利益が残らない。現場の原価管理が曖昧で、採用にも苦戦。銀行からの評価も低く、融資審査に時間がかかる。

支援内容:

  • 経営レントゲン導入と粗利率の見直し

  • 3カ年ビジョンと人員計画の言語化

  • 採用ページ強化とスタッフ理念共有シートの導入

After:

  • 粗利率が6%改善し、初の月間黒字化を達成

  • 求人からの応募数が3倍に増加

  • 銀行融資の審査期間が短縮され、設備投資も実現


【事例3】介護事業所:理念共有と業務改善で離職率50%減

Before:
スタッフ間の連携が悪く、離職が続いていた。利用者との関係性も表面的で、クレームも多発。現場責任者も疲弊気味。

支援内容:

  • 理念浸透ワークショップと共有シートの導入

  • 毎週の5分ミーティングフォーマットを提供

  • 利用者満足度アンケートの設計と改善活動サイクル導入

After:

  • 離職率が前年比で半減

  • 利用者からの評価が向上し、紹介での契約が増加

  • 管理者の負担軽減とチーム力向上で職場に活気が戻る


【事例4】民泊・宿泊業:価格設計と導線改善で稼働率80%超

Before:
立地がやや不利で、稼働率が常時50〜60%。料金も競合と横並びで差別化ができていない。清掃やチェックイン業務に手間も多く利益が出にくい構造。

支援内容:

  • 利益拡大ピラミッドを活用した価格再設計

  • 口コミを意識した導線・写真・説明文の改善

  • 清掃業務の外注化とチェックイン自動化テンプレ導入

After:

  • 平均宿泊単価が12%アップ

  • 稼働率が70%→85%に上昇

  • 利益が2.1倍に増加し、2拠点目の開設を計画中


地域一番店は「戦略×仕組み×人」の総合力

これらの事例はすべて、「テンプレートを使った即実行」と「社内の巻き込み」が成果につながった好例です。
私たちは、ただ理論を教えるのではなく、「現場で回る仕組み」をご一緒に作り上げます。